突然 家にやってくる
ちょっと前 自宅のFAX電話の留守録に
中年女性の声で
『ナニガシおじさん 亡くなったんだってー
電話くださーい』
とメッセージ
心当たりは全く無い
『亡くなった』ではなく 『死んだんだって』と言っていたような気がする
そういう気がするような声と口調だった
その後 連日 「電話くださーい」という不機嫌な声で
あるいは 無言で切れるメッセージが残されるようになった
リダイアルを使っているらしい
こちらが在宅している時間帯にはかかってこない
仕事の連絡が入るので 電源を抜くわけにもいかず 仕方ないので留守電メッセージを自分で吹きこんで はい◯◯です と冒頭でこちらが名乗るようにしたら ようやくかかって来なくなった
昨日 朝 8時ごろ
どこかで固定電話の呼び出し音が鳴り
なんとなく数えていたらきっかり20回
近所の店舗か事務所にかかってきた間違い電話だろうけれど 週末の朝 緊急事態宣言も相まって 常より静かなので音はよく響く
何度もかかってきたら嫌だなあ と思ったけれど
今のところ それきりだ
昭和の頃 自宅の「プッシュホン」に 蕎麦屋の出前を頼む間違い電話が 何度も何度もかかってきた
やはり中年女性の声で
◯◯蕎麦さん?
違います
ガチャッ
母と散歩に出て 自宅から少し離れた 普段通った事のない道で
その◯◯蕎麦 の店舗を発見した
ここかー!
番号は たしかに我が家のものとよく似ていた
電話くださーい と
◯◯蕎麦さん?
言葉の調子も 声自体もよく似ている
似ているような気がする だけではあろうけど
同一人物だったら怖いなあ(笑)
さらに くだんのFAX電話には
一度 海外からの間違いFAXが届いた
日本で働いている誰かに宛てたクリスマスのメッセージが手書きの英語でびっしり
当て先も書いてない事だけ確認して 本文は見ないようにしてシュレッダーに
楽しみに待っているんだろうな と気の毒に思ったけれどどうしようも無い
ガラケーが普及した頃 どこにいても連絡が来るのはプライバシーが保てないから嫌だ と言う人がいたけれど
固定電話だって間違い電話はかかってくる
セールスや詐欺も横行している
便利だし必要だけれど
正体のわからぬモノが 一方的にアクセスしてくる可能性がある
ホラーの題材や小道具向きでもある